FC2ブログ
忍ぶれど・・・
色に出にけりわが恋は。サイト更新状況と日々のよしなしごとを。
⑦標識とスノウドーム
子どもとの旅行は、大人だけで行くよりも、新しい発見が多いもの。
イタリアはもちろん見所がいっぱいですが、少し変わった視点、またはひとつの点に着目していくと、また面白さが違います。今回、娘がこだわったおかげで新鮮だったふたつを紹介します。

ちょうど学校で標識などの絵文字の勉強をしていた娘。先生からも頼まれたとのことで、あちこちで標識の写真を撮影してきました。空港、道路、美術館やホテルで、それはたくさん見つかります。普通なら必要以上には気にも留めないものですが、そこに注意してみると実に多く、いろんな種類がある。イタリアでは特にデザイン的こだわりも感じました。
トイレや非常口のマークは国際規格なのかほとんど同じ。ただイタリアの非常口は、日本よりドイツより、「非常事態」でした(笑)。走る人がより前傾姿勢で手足の振りも大きく、まさに「脱出」!比べると日本のはただの出口ですね。もっとリアリティを追求してくれなくちゃ(笑)。

禁止事項も「丸に斜めの打ち消し線」は同じです。遺跡や名所が多いので、禁止一覧の看板があちこちにあります。「噴水に人やペットが入ること」「ゴミを捨てる」「遺跡に座りこんで飲食」、「下着姿の男女」もすべて「ダメ」。
絵はシンプルながら的確でわかりやすく、子どもでも一目瞭然。日本のように文章での細かい注意書きはあまりなく、不親切と思わないこともないけれど、その分邪魔にもうるさくもならない。国も年齢も考え方もさまざまな人々が、多く観光に訪れるためでしょうか。
アテンションはシンプルでインパクトがあるほうがいい。あれもこれもと細かくたくさん契約書のように注意しなくちゃならない日本の社会が、かえって窮屈に感じます。

標識というものを通じて、娘もイタリアという外国の生活、社会を、リアルに感じたようでした。人も建物も言葉も日本と違うけれど、まったく違うわけじゃない。日本からこれほど遠くても、世界には変わらないもの、共通のことがある。
彼女にとってまだ広すぎる「世界」とはどういうものなのか、おぼろげであっても、感覚として理解できたかもしれません。

特筆すべき標識をひとつ。ミラノの街角で多く見かけたものです。
重なるふたつの仮面。白いマスクは笑い、黒いマスクは悲しげに泣いている。
標識というよりちょっとしたイラストのようですが、これは「劇場」を示すマーク。
こういうセンスはさすがイタリアだなと感心しました。
もちろんスカラ座の前にもちゃんとありましたよ。


娘が向こうで突然欲しいといって集めたものがあります。それがスノウドーム。
半球形のガラスドームにミニチュアが入って水が満たされており、振ると雪のようなものが舞う、あれ。
小さいもので3€ほど、どこの露店でもたくさん並ぶ安っぽいキッチュなお土産物です。
造形も彩色もテキトーすぎる、かろうじてソレとわかるような名所・旧跡に、季節も何も関係なく雪が降る。これがなかなかどうして、味わい深い。

フィレンツェでは、聖母寺とダヴィデ像とピサの斜塔を詰め込んだ無理やりなものも。東京タワーと富士山と芸者ガールが同じ大きさで並ぶペン立てみたいなものか(笑)。みうらじゅんに教えてあげたい、みやげ物ならぬ「イヤげもの」(余談ですがほかにはダヴィデ像のちょうどコカンだけを大きくプリントしたトランクスとか、しかも中心にピサの斜塔があるとか(笑)。悪趣味なのもいっぱいありましたけどね)。

今までこんなもの欲しがったこともないのに何で、と思いつつ、本人が嬉しそうなので自由にさせました。ホテルで夜取り出して並べてはうっとり眺めてるんです。モノは本当に安物(たぶん中国製)で、大した出来じゃないのに。

でも今こうして改めて眺めてみると、これが意外なほど思い出のよすがになる。
何気なく手に取り、上下に揺らしてしまうたびに、よみがえる。
目にしてきた本物の威容、購った街角の風景。その場所の人、空気までも。
まるでそれらをすべて小さくして、そこに詰めて持ち帰ったような気分。

集める人もいるとは知っていても正直、今までスノウドームの魅力がわかりませんでした。雪が降るからクリスマスの飾りだと思っていたくらい。でもきっと帰った後にこんな気持ちを味わえるから、人気があるんでしょうね。

もっと買ってお土産にもすればよかったなと思う一方、持ち帰るのが実は一苦労。
「液体物」は機内持ち込みが制限されてしまい、スーツケースに入れるしかないのです。中で割れたらヒサンなので気を遣いました。厚手の靴下にひとつずつ入れたのは、我ながらナイスアイデア!だったと思う。使用済み靴下しかなかった点は差し引いても(笑)。


窓辺に4つ並んだスノウドームの中。
ヴェローナはアレーナ、ヴェネツィアのサンマルコ寺院、フィレンツェでは花の聖母寺、ローマのサンピエトロ寺院に。今日も静かにスノウフレークが降り積もるのです。


スポンサーサイト



[ TB*0 | CO*0 ] page top

COMMENT

 管理者にだけ表示を許可する

TRACK BACK
TB*URL
Copyright © 忍ぶれど・・・. all rights reserved. ページの先頭へ